月: 2023年8月

非正規向けの職業訓練創設へ

厚生労働省は、主に離職者を対象としている職業訓練を、非正規労働者が働きながらでも学びやすいよう、新たな訓練を創設することを明らかにした。オンライン講習や受講時間を選べる新たな訓練を創設し、正社員になるのを後押しする。来年度の概算要求に関連予算を計上する方針。

7月のバイト時給 前年同月比2.6%上昇

リクルートが22日に発表した三大都市圏の7月のアルバイト・パートの募集時平均時給は、前年同月比29円(2.6%)上昇し、1,155円だった。コロナ禍が落ち着き、小売りや飲食店などのレジ業務や接客担当の時給が上昇。「販売・サービス系」では前年同月比42円(3.9%)高い1,127円、「フード系」で52円(4.9%)高い1,114円と、それぞれ過去最高を更新した。

「年収の壁」解消へ助成金 10月にも導入

岸田首相は10日、「年収の壁」問題の解消を目的として新設する助成金制度を、10月から適用する考えを示した。3年程度の時限措置として、社会保険料の負担により従業員の手取りが減少しないよう、賃上げに取り組んだり段階的に勤務時間を延ばす計画を作成したりした企業に対して、最大50万円を助成する方針。

国民年金保険料 納付書なしで支払い可能に

厚生労働省は国民年金保険料の支払い手段を拡充し、2024年3月末までに「ねんきんネット」を活用して納付書なしで納付できる方法を導入する。ねんきんネットを介した支払いでは、電子決済サービス「Pay-easy(ペイジー)」やネットバンキングが使える。申請の電子化も進め、23年度中にマイナポータル経由の口座振替を電子申請できるようにする。

36協定届の本社一括申請 手続き簡素化へ

厚生労働省は、36協定届の手続きを簡素化し、本社がまとめて1回で申請できるようにする。これまでは事業所ごとに所轄の労基署に届け出るルールで、協定内容が同じ場合のみ本社一括申請が可能だった。厚生労働省の審議会で議論のうえ、23年度中にも通達や省令改正などを見直し、適用する。

国家公務員給与 29年ぶり大幅引上げを勧告

人事院は7日、2023年度の行政職の国家公務員の給与について、月給とボーナスを引き上げるよう国会と内閣に勧告した。月給で前年比0.96%増の引上げ幅は29年ぶりの高水準。ボーナスは前年より0.1カ月分増とした。勧告には、在宅勤務等手当の新設や、フレックスタイム制の一般職員への拡大も盛り込まれた。

マイナ保険証未取得者の資格確認書 上限5年に

政府は、現行の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に移行する方針を巡り、未取得者に発行する「資格確認書」の運用を見直す。上限1年とした有効期間を5年に延長し、マイナ保険証を持たないすべての人に保険者の職権で交付する。現行の健康保険証の廃止時期を2024年秋から延期するかは判断を留保し、関連データの総点検の結果などを踏まえ、改めて検討するとみられる。